たまにはこんなこと。番外編





俺はただの中学生だ。ついでに言うと、今学校内でいろんな意味で話題のツナや獄寺と同じクラスの
ごくごく平凡、健全な中学生なワケだけども。

今日はなんつーか日が悪かったというかさ…俺の席は廊下側の一番後ろの席なんだけど、
まぁ一番隅ってのはなんでも良いもんで、先生にもあまり目を向けられる席じゃないから結構好きに出来る席だ。
でもグラウンドが見下ろせる窓側じゃなくて、廊下側なんて何もないから外見てもつまらないし、
教室内を見てるしかないんだけどさ。
そしたら向こう側…ちょうど俺の席のほぼ反対側の席で色素の薄い髪が動いているのが見えたから思わずそっちを向くと、それは獄寺で。
獄寺は見る…というより眺めるという感じで教室の中を暇そうに見回していた。
目付きも怖いし話したコトなんかないから、なんつーか怖いっつーイメージしかないんだけど、
イタリアの血が混じってるらしい獄寺はこうやって黙ってるのを見ているとやけに綺麗に見えた。
それに俺はたまたま見たことがあるんだ。獄寺が何故か「10代目」とか言って慕っているらしいツナにだけ向ける無邪気な笑顔。
普段のムスッとした顔と比べてあの笑顔には衝撃を受けたモンだよ。
あんな顔も出来るんだなぁとかって。

だからそれ以来ちょっと気になっている獄寺をなんとはなしに見ていると、彼がふと誰かに視点を留めたのに気が付いた。
気になって視線を追ってみるとそこには山本が。
山本といえば運動神経良いし頼れるし友達も多い。なのに何故かお騒がせなツナや獄寺に絡むコトが多くて、
ちょっと変わってるなーとか思ってんだけどさ。んーで獄寺の方はってーと、いつも山本のコト煙たがってると思ってたんだけど、
あいつら意外に仲良いのかな?とか思ってたら、獄寺が山本を見ながら何やらマジックを取り出して…
何をやるんだ?とか思って事の成り行きを見守っていたら…

(うわ……っ…!)

なんだか見てはいけないモノを見た気がした。獄寺がなんだかエロくさい動作でペンを舐めたんだ。

なんだあれ…なんかああいうの、エロビデオであるような…ていうかなんか俺の下半身がズキズキすんだけど何だコレ?!
とか軽いパニック状態っつーか、混乱してたら突然、

「せんせー!」

山本が手を挙げた。

「トイレ行ってきます。」

そう言って先生からの許可を得る前に教室を出ていって。その姿は何だかちょっと前屈みっぽくて、
俺はもしかして…とか思って。あいつらってもしかして、なんかそーゆー仲だったりするわけなんかな…?
獄寺に視線を戻すと前の席のツナと一言何か言葉を交わして、山本を目で追った後は興味なさげに外を見て。

なんか…わけわかんない…けど…でもすごい複雑な気分なんですけど…

俺はワケのわからない気持になりつつ、下半身の、意味がわかるようでわかりたくない熱を我慢しつつ
この時間の授業を乗り越えなければならなくなったのだった。
















何を思ったか山獄を全くの第三者視点で見てみようプロジェクト。
いや多分今回一回こっきりですから!(笑)

ごっきゅんは不良だーとか言われて怖がられてそうだけど
そんな中、こっそり男子にファンがいてもいいと思うんですがどうですか。
2004.12.26